キリスト教には仏式とは違う特有の臨終の儀式があります。
○〈カトリック〉
危篤に陥った際には、神父(司祭)を呼びます。本人の意識があれば、罪を告白し、赦し(ゆるし)を願う祈りを唱え、赦しの秘蹟(ひせき)を与えます。次に、本人の額に聖油を塗って聖体を授ける「病者の塗油(びょうしゃのとゆ)」の儀式を行います。
○〈プロテスタント〉
危篤に陥った際には、牧師を呼び、パンとぶどう酒(キリストの体と血を意味する)を与える「正餐式(せいさんしき)」を行います。臨終後も、遺体の傍らで聖書の言葉による支えと神の導きを祈ります。